かみ合わせ治療とは

特定非営利活動法人 日本咬合学会

 

かみ合わせ治療は、日本咬合学会の定める基準をクリアした専門医、認定医のみが施術できます。専門医、認定医は、長期かつ継続的な訓練を経て確かな知識、技術を備えています。

かみ合わせ治療の目的は、以下の4つに大きく分類されます。

1 健康顎位(顎を正しい位置に改善する)
2 咀嚼機能(正しい噛み方に改善する)
3 顎審美矯正(顔のゆがみを矯正する)
4 アンチエイジング(長寿、認知症の予防)

これらは全て、かみ合わせの異常を改善していくことによって、身体、心の健全化が期待できます。

 

 

1 健康顎位(顎を正しい位置に改善する)とは
正しい下顎の位置とは身体から見てバランスの取れた状態です。下顎は上顎との間にスペースがあり、頭蓋骨にぶら下がっているだけなので、姿勢、生活習慣、癖により位置がずれてしまうことがあります。
また前後、左右、上下の下顎偏位の状態で現代人はストレスにさらされて無意識にかみしめてしまいます。このように、自由なかみ合わせができないことにより、様々な身体(特に頭痛、腰痛)や心の問題が多くの症例で見られています。日本咬合学会の専門医は下顎のずれの原因をとらえ、顎位矯正装置(MFAなど)でかみ合わせから身体や心に生じている症状をその場で説明、改善できるスペシャリストでもあります。

 

 

2 咀嚼機能(正しい噛み方を改善する)とは
ただ噛むのではなく脳によってコントロールされた正しい咀嚼運動をすることで、身体全体の機能回復をはかっていきます。
歩行と同じで無意識に脳がコントロールし、規則正しく制御しています。直立2足歩行する人類にとって、立体的な咀嚼機能によって確立される下顎骨の機能バランスは、身体や心の健全化に必要不可欠です。これがかみ合わせの異常で阻害され、心身の異常を引き起こします。(異常咀嚼運動)
正常咀嚼運動は専門医の指導によって習得することができます。

 

 

3 顎審美矯正(顔のゆがみを矯正する)とは
丸山咬合理論(多くの臨床経験と生理学から顎の偏位と全身の不調・心の問題を結び付けた理論)によると、直立2足歩行するために必要な下顎骨の位置、形、運動機能の正常な状態を理解し、異常な顎位、形態、機能を比較することで初めて、正しい顎の位置、形、機能の実態を把握することができるとしています。顔のゆがみ、骨格性反対咬合などの顎の偏位はこれらのことを理解した上で、専門医による治療を行うと手術なしで改善できる可能性があります。

 

 

4 アンチエイジング(長寿、認知症の予防)とは
かみ合わせ改善により、脳の無駄な活動が減り、活動効率が上がります。また、それと同時に、加齢により減少しがちな脳への血液量が増加し、働きが改善されます。このように、かみ合わせを改善することで、脳のアンチエイジングが期待できます。